たった2つの質問だけ! いちばんシンプルな問題解決の方法

「タテの質問」で掘り下げ,「ヨコの質問」で全体像をあぶり出す
が,副題の本。

問題をタテとヨコの2つの質問で解決しようというもの。ただ,その2つを幾つか組み合わせて全体像をあぶり出すという意味で「たった2つの質問だけ!」と書くのはちょっと編集者さん「ズルい!」よなぁ。


タテの質問とは,問題となっている「その原因を1つあげてください」という問いです。そして,それを繰り返し掘り下げます。そして解決策が見えてきたらひとまずタテの質問は終了です。もしくは,解決策がないときも,そこでストップです。

いかにも結論っぽい意見が出てきたとき,「それが原因なのか?」を確認するために「それが解決すれば,この問題はすべて解決できますか?」と訊く。これがヨコの質問です。

あえて,例は書きませんが,たしかに全体が見えてくる気がします。ぼくも意識,実践してみようと思います。例を載せないのは本を読んで図も見ていただいたほうが解りやすいからでもありますが,なにより,ぼくの説明では冗長になると感じられるからです。


組織でおこなう場合の注意点も書いてあります。
本文から引用します。

問題を分解していくにあたっては,「問題を議論するメンバー」を次の2つのことを考慮して人選すべきです。

  1. 全体を描ききる情報を持ったメンバー
  2. かつ,解決策を実行できるメンバー

(p.119)

現場を知らない人,自社のことしか知らない人たちによる議論は,客観性に欠けることが多く,議論のための議論になりがち(p.120)

議論したあげくに出てきた解決策が「同業他社は,とっくの昔にやっています」などということもあるでしょうし,現場から大反対を受けて,まったく実行できないといった自体もあるでしょう。(p.120)

そして,偏った情報を持っている人たちだけで議論すると,手持ちの情報にのみとらわれて,全体が見えてこない。そして,議論を「人ごと」にしてはいけない。口先だけなら誰でも言える。とも書いてあります。

なんだか,いまの政府や東電の対応を問われているようにも思えてきます。その情報は偏ってはいませんか? 都合が良く解釈してはいませんか? ごく近い当事者だけで解決できる問題ではないのでは? と,思うのです。

本に戻りますが,例題は「父と子」であったり「会社」でのケースだったりしますが,統一感がなく読み難く感じられました。基本的な考えはどちらにも,いや,全てにおいて有効だと思います。ですが,対象読者を絞ったほうが良いのかなと。

また,ケーススタディでは,二人の会話のやり取りで進行します。表紙にも,挿し絵にも通じますが,固く無いというより柔らかいです。でも,著者の本当に伝えたい相手とはギャップが有るのではないでしょうか? ぼくには著者と編集者とのギャップも感じなくもありません。「もしドラ」が大ヒットしてしまった影響もあるのでしょうね。

とはいえ,考え方にはとても影響を受けました。大きめの文字,図も多いです。160ページほどで3日もあれば読めると思います。問題解決の道筋をお探しならおすすめです。



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