まずは衣類から

週末から体調が急降下と思いきや，なんとか持ち直しましたので，昨日は予定していた衣類の整理を始めました。千葉に住む弟から薦められた，クーポンサイトのデリバリー・クリーニング（1箱に20枚まで）の利用期限が2月末日だったのもあったから。

なにを隠そう，こちらに戻ってから衣類って捨てたことなかったなぁ〜なんて。地方の１戸建て。置いておくスペースが無いワケではないのです。そもそも，これがイケないんですが……

捨てたものといえば，物理的に問題が起きたものぐらい。大きく膝が割れ風通しの良すぎるジーンズ，穴の開いた靴下，虫食いのセーター，色褪せたりシーズンを越えて変色したシャツぐらいでしょうか。体重が増えた時期もあったけど，入らないって程ではなかったし。

まず，70リットルのビニール袋に詰め込んだのは，膝に小さな穴の開いたジーンズ。10本以上あったでしょうか。次に，袖口が傷んできてたり毛玉もあったりするブルゾンや薄手のコート。実際に整理を始めてみると普段まったく開けないようなところから，色んなものが出てくる，出てくる。今回は持つ数を決めてという「大原照子的シンプルライフ」を実践する以前の問題だから，ついつい甘く見ていましたが，悩むところも，やはり出てきました。使えるんだけど……　みたいな。

そこで，自分なりの判断材料として「リサイクルショップで100円でもいいからお金を出して欲しいか？」というのを置きました。具体的とは言えないかも知れませんが，モノサシが出来たことにより2つの袋がいっぱいになりました。次回も考えてあって「もし10坪以下の狭小住宅に住んでいたら〜」というのをモノサシに考えています。なかなかのアイデアと思いません？（自画自賛♪）

それでも，もう使わないとは思うけど「封も切ってないから」とか「想い出もあるんだよね」みたいなものがまだまだたくさんあるのです。

その想い出の多くは，ジャケットやスーツ類です。いわゆるスーツを着て出社するという仕事には就いてこなかったため，ジャケットのみも多いのですが，学生でもあった頃の，たぶん最初に買ったMELROSEの麻だったり，ずいぶん悩んで買って，そのあと愛用したBIGIのウールや，PEYTON PLACEのツイードだったり。

COMME des GARCONSのダブルのスーツの上着に縦縞のトラウザーズでディレクターズスーツよろしくの結婚式，友人の結婚式の上京前に買ったY'sのブラックスーツ。まだ東京にいた頃，その友人からもらったり交換したジャケットとスーツも何点か。ヨーロッパの超一流ブランドなどに比べれば比較にもなりませんが，東京でのアパート暮らしの中，楽器や毎月の駐車場代（車はバンドの楽器運搬用として買った軽1Box）に追われる身のぼくには決して安い買い物ではありませんでした。

まさにバブルの頃と言えばそうなのですが，ちょっとファッション（広い意味での流行）に興味があった人たちは，ごく自然に服装にもお金を掛けていたと思います。そして食事や遊びにも。お金を掛けることが必ずしも良いとは思いませんが，街は，真っ黒の服や，ピンクや淡い色のフリル，派手な色使いのブルゾンなどなど雑多ですが勢いがありました。でも，その裏で，同じ人がファストフードを食べ，安いアパートへ帰り銭湯通いというのもアリな時代でした。

派手なディスコ（クラブ以前）はまさにリアルタイム。ですが，マハラジャやジュリアナは未体験です。当時の交友関係ではほとんど行ったって話しは聞きませんでしたねぇ。どんな交友関係だよって言われそうですが……　明かしましょう（笑）バイト先（港区青山の写真現像所）やバンドのメンバーとその彼女（女子大生）含む周辺のごく狭いリサーチです。ほんと狭い ^^;

それでも，やはり一部の人たちだったと思いますよ。そこには有名人も多く目立つからメディアも取り上げやすかったのでしょう。現在でいえば，たしかにオタク人口は増えたと思いますが，やはり一部だとは思いません？　そんな感じです。

いまはケータイに代表されるような通信費に多くのお金が流れているのでしょう。それは（自分で賄う）学生にとってだけでなく，大人にも大きくのし掛かる問題です。ただ，それで可能になったことは，おそらくコスト以上のことです。それは忘れてはいけません。もし実感がないのなら使い方を見直すべきかもしれません。そう思います。

数千円でカジュアルなお洒落も出来ます。B級グルメも大はやりです。もちろん，それも大事にしたいけれど，メリハリの利いたお金の使い方もしたいとも思います。

あんなに悩んだり苦労して買っていなければ，ただのジャケットだったのかもしれません。こんなに手放すことに躊躇しなかったのかもしれません。いま，そのジャケットやスーツは箱詰めされて，クリーニングに出されています。もう，袖を通すこともないのかも知れないのに。

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