少ないモノでゆたかに暮らす
読んだ本は,1999年の初版(単行本)ですが,幻冬舎から2006年に文庫化されてもいるようです。
この著者は,先日のエントリ,1つのボウルでできるお菓子の著者でもある大原照子(おおはらしょうこ)さんです。この本は愛用なのですが著者については無頓着で,最初「おおはらてるこ」で変換したような気がします。ふつーそうですよね?
- 作者: 大原照子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 1999/09
- メディア: 単行本
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- 作者: 大原照子
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/02
- メディア: 文庫
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調べてみると著書は100冊を超えるらしいのです。いまごろ書くなよ!と言われそうでもありますが,せっかく読んだので書かせていただきます(笑)
料理,アンティーク,そして,シンプルライフについての本がほとんどでしょうか。シンプルライフは,仕事を中断して英国留学したときの経験がキッカケで,当時43歳だったそうです。
さて,読もうとした理由は前述のお菓子の本の繋がりでもありますが,今年(じつは昨年から,いやいや,ここ数年か…… ^^;;; )の自分のテーマとまさにピッタリだったからです。断捨離関連の本も読みましたね。ただ,それで主旨はよく理解したつもりでしたが,17インチのモニタ2台を処分したくらいで,いまいち実行に移せずにいました。最近まで忙しかったのもありましたが……
この本を読むまでは,周りがスッキリすることのイメージが漠然としていたのかも知れません。良い点は考えただけでも分るのですが,その先のイメージというのでしょうか。そう,ライフスタイルが伝わって来なかったのですね。
最初は,英国での生活を綴った軽い紀行文やエッセイ風。料理研究家らしくキッチン周りを中心に書いてあります。この文章を楽しく読める方なら,続けて読み進めればよいと思います。というのは,やはり,俗に言う「普通」とは違うのです。ライフスタイルそのものが。その違いを「いいな〜」と憧れを持って受け入れる方には,読み物としても楽しい本だと思います。そして,活かせる部分,取り入れたい箇所から実行に移せばいいのだと思います。
全6章(+巻末付録)から構成されていますが,直接的なコツ(テクニック)は最終章だけです。ただし,そこは短いですが具体的です。その前までの章を読んでこられた方なら納得しながら読めるのではないでしょうか。
その第6章の「不要になったものをどうするか」という見出しの部分は(ツイートしていましたので)本文から引用します。
ワンシーズンとはいえ,さんざん楽しんだのですから(あまり着ていなくても,買う楽しみは充分満喫ずみ),引き取って下さる方があると本当に嬉しいのです。なるべく古くならないうちにもらっていただくほうが,活用しやすいと思います。(p.185)
しかし,決して手放せない食器もあります。結婚したとき母が持たせてくれた古い堆朱の茶托,大正初期の蒔絵の菓子皿,菓子器などは現役で毎日活用しています。(p.186)
私の理想とするシンプルライフは「モノを持ちすぎない」ということで,「モノを買わない」ということではないのです。(p.187)
たとえそれが買値の1パーセントだとしても,東京都のゴミを増やすよりましだと思っています。どんな良い品物でも高い値をつけようなどと思わないことです。(p.187)
そして文庫本はきちんと紐でくくって,資源回収日に出します。再生されると思うと気持ちがとてもラクです。(p.188)
なんか,いいでしょ?
「捨てましょう」が前提ではないのですね。資源としてでも使えるものはそちらに廻す。素敵だと思いました。ただ,本文中には,出来るだけ「高いものは買わない」ようなことも書かれていますが,当時からすれば進んだデフレは今となっては,ややもすると「高いもの」の部類に入るかも知れません。お仕事柄とはいえ,狭くても,ご自宅(兼 仕事場)は「青山」です。まぁ,それはそれ。ごく普通の人なら100冊を超える著書なんて書けないわけです。
たくさんの読者(ファン)もいらっしゃるように,憧れをもってそのスピリットを享受すれば良いのではないでしょうか。ご本人も書かれています「身の丈にあった暮らし」を,読者が実践すればよいのでしょう。
最後の巻末付録「簡単シンプル家庭料理」
これは,文字だけでは伝わらないなぁ。ここはシンプルに省いた方が良かったかも ^^;
さて,まずは衣類からはじめますか!
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