下流の宴

林真理子さんの著書ははじめて。雑誌でのエッセイは何度か読みましたけど。今回のきっかけはラジオで,スポーツ・ジャーナリストの生島淳さんが面白かったって言ってたから。調べてみると,全国紙の朝刊に連載されていたらしいですね。


下流の宴(うたげ)というタイトルが,ハマっているのかはよく分かりません。東京育ち,祖父が医者の家系でドロップアウトした翔と,沖縄出身で離婚した呑屋のママを母に持つ珠緒を中心に両家を描く。翔の母の愁いをまぶしながら。


ひょんなことから,珠緒は医大を目指すことになるんだけど

なんかさ、頑張る、っていうのはさ、自分の寿命を延ばしていくような感じがするんだよね

彼女の,この言葉にはハッとさせられるとともに納得させられた。ただ,世の中にはこの感覚が解らない人もいるのでしょう。この本の中にもひとり出てくる。


読後感が悪いって言う人もいるみたいだけど,それは感じなかったな。それは著者のキャラクターを多少は知っているからなのかも知れません。少なくとも,ぼくのイメージの中の著者が書く文章としては想像の範疇であるということ。


読んでいて面白い本でした。楽しいだけでなく得るものもありました。それで良いんじゃないかな,大衆文学としては。


下流の宴

下流の宴




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